県立松戸高校芸術科の入試

受験部の作品紹介。今日は2021年度県立松戸高校芸術科合格者の作品です。

県立松戸高校芸術科は、千葉県内唯一の公立美術高校です。募集定員は40名。
入試は一般選抜のみで、欠員が出た場合2次募集を行うことになっていますが、これまで実際に行われたことはありません。

配点は、5教科による学力検査が500点。調査書が185点。面接が48点。適性検査が100点の合計833点満点になっています。
適性検査はいわゆる「実技試験=鉛筆デッサン」で、採点基準として<ア・観察力と描写力、イ・完成度>を点数化して評価します。100/833と比率としては小さいのですが、ある一定のレベルを超えていないと判断されるとかなり低い点数がつきます。また、選抜要項に「30点未満の場合審議の対象となる」とあるように、総合点で合格基準点を上回っていても、不合格になることがあるので、明暗法やパースペクティブなど、基本的なことはしっかりと身に付けておくことが必要です。

県立松戸高校の芸術科はデッサンに力を入れていて、入学後、芸術科の生徒は全員美術部に入部して、放課後はデッサンや自主課題に取り組みます。また、希望者には始業前の朝デッサンもできるしくみもあります。つまり、「この環境についていける人」というのが実技試験の判断基準になっているわけです。

出題されるモチーフは、直方体や円柱といったシンプルで基本的な形態のものが中心です。ここ数年、机上にセットされた静物モチーフでしたが、2021年10月23日(土)に行われた県立松戸高校主催のデッサン講座では「紙コップを持つ手」が出題されました。机上静物になる前は「手+α」という課題が続いていたので、今年はどんな出題になるか、色々と想像してしまいます。

このデッサン講座。昨年と今年はコロナ禍で不定期開催でしたが、例年8月から11月にかけて3回行われます。講習会で出題されたモチーフが、実際の試験でも出題されることがあるので、受験を考えている人は3回全てに参加をお勧めします。

掲載の作品について
中学生美術科の美術高校受験クラスでは、工業製品や自然物など様々なモチーフを描くことで観察力の向上を目指しています。水彩画にも取り組んで色彩感覚を、様々な大きさのモチーフに挑戦することで、構図の感覚も磨いていきます。ここで身に付けた様々な力、感覚が、入学後の授業でいきてきます。

今回、掲載作品の詳しい合格体験記はこちらから読むことができます。
【2021合格】vol.08日頃から備えることが合格につながる


しっかりとした準備をした上で入試に臨んでほしいので、受験目的の中学3年生は9月いっぱいで募集を停止します。県立松戸高校ほか、美術高校受験を考えている中学1・2年生の方は、早めにお問い合わせください。


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