展覧会レポート「21_21 DESIGN SIGHT」「GOOD DESIGN Marunouchi」

4月19日のエントリー<おすすめ展覧会情報(2022年GWバージョン)>で紹介した展覧会のうち、21_21 DESIGN SIGHTで開催中の<「2121年 Futures In-Sight」展>と、GOOD DESIGN Marunouchiで開催中の<グッドデザインと暮らしの65年>について、レポートします。

「2121年 Futures In-Sight」展

21_21 DESIGN SIGHTは公益財団法人三宅一生デザイン文化財団が創設から関わっているギャラリーで、建築は安藤忠雄が手がけています。
今回の展示は「展覧会が始まった2021年から、ちょうど100年後の世界に想いを巡らせる」(公式HPより)ところから構想が始まり、70人を超える作家がテキストと作品で参加しています。
作家それぞれの切り口で、観覧者にも100年後の世界を考えさせる内容になっていて、ものすごく頭を使う展覧会です。観終わった後の疲労感はすごいのですが、それがかえって清々しく感じるのは、展覧会のコンセプトと、作品、空間の素晴らしさの成せることだと思います。
これからアートやデザインを目指す人には、ぜひその場で観て、そして考えて欲しい展示です。

グッドデザインと暮らしの65年

1957年のグッドデザイン賞創設から65年の軌跡を、受賞60点により振り返る展覧会です。創設期のGKデザインによる醤油差しなど、現在でも使われていて、デザインの強さを感じました。
デザインというと、印刷物などの平面作品や、工業製品などの立体作品を思い浮かべがちですが、2021年の「分身ロボットカフェと分身ロボット」のように、遠隔就労・来店を可能にするサービス全体や、2018年の「おてらおやつクラブ」のように、<お寺の「おそなえ」を「おさがり」として、経済的に困難な家庭に「おすそわけ」する活動>というシステム自体が、大賞を受賞しています。
デザインの役割の変遷と広がりを感じます。
「デザインとはなんぞや?」という問いを考える上で、必見の展覧会です。


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