【2019推薦合格】vol.01 書く勉強より描く勉強

2019年4月1日

北岡初音さん

武蔵野美術大学油絵学科油絵専攻 合格・進学
千葉県立印旛明誠高等学校
アトリエ新松戸 絵画科 昼間部

理想の状態を保つこと

私が美術大学進学を考え始めたのは中学3年生の終わり頃です。

書く勉強よりも描く勉強の方が自分の良い部分を伸ばしやすいと思ったからです。

高校1年生の夏にアトリエ新松戸へ。以来3年間アトリエに通いました。

楽しかったことは、年度が変わるたびに新しく“大切にしたいな”と思える人たちに出会え、たくさん話ができたことです。

難しかったことは“理想の状態”を保つこと。
なかなか安定しない私の面倒を最後まで見てくださり本当に感謝しています。

この日のためにしてきたすべてのことをころすわけにはいかない

私のターニングポイントは高校2年生の春期講習でした。
「全体に手を入れていくように」と何度も指導されていたのですが、私はモチーフ一つひとつに時間をかけたい性格だったために、課題をまとまりのない作品にしがちでした。

そこで講習では、“これがメイン”と決めたモチーフに時間を注ぐようにしました。

結果、私の作品は絵として本物らしくなり、「描けるじゃん!」と自信に繋げることができたのです。

役に立ったのは「明暗の流れと空間を意識する」という授業です。

「物」を描く意識は初めから身についているけれど、「明暗の流れ」や「空間の捉え方」は教わらないとなかなか気がつかないと思います。
授業を経て意識できるようになってからは、一気に表現の幅が広がりました。

試験当日。控室は比較的静かでした。
待っている間「この日のためにしてきたこと、してもらった全てのことをころすわけにはいかない」と言い聞かせていました。

面接室はやはり緊張感のある空間で、抑えられない震えに精一杯の深呼吸で対抗しました。
すると面接官の方々が緊張をやわらげるように接してくださっているように感じたので、とにかく落ち着こうと思いました。
アトリエで何度もリハーサルしたように、礼儀正しく振る舞わなくてはと。

そして合格発表の日。

あっけなくやさしい桃色と合格の文字が目に飛び込んできて、気持ちが追いつきませんでした。
面接の帰り道からこの時まで、不安要素を掘り起こしてはずっと気持ちが沈んでいたので。

作品と自分にねちっこく向き合ってきた時間と、この日のために先生方が協力してくださったたくさんのこと、両親がしてくれたフォローを無駄にすることなく、とても安心した瞬間でした。

これから

進学後は表現の幅を広げるために映像や立体の作品作りもしていきたいです。

何気ない日々の中に隠れている大切なことを、様々な形で表現する人になる。
それが私の夢です。

たいせつなことはね、目に見えないんだよ・・・・・・

星の王子さま

皆さんへのメッセージ

アトリエで過ごしていく上での理想は、環境を有効活用して作品づくりと勉強に励むことです。

でも、うまく調子が乗らない時もあるでしょう。
そのような状況で取り組んでも中途半端になりもったいないと感じていたので、描くことをちょっとだけ休むけど時間は絶対に無駄にしない方法を探しました。

例えば私は高校3年生のある日、授業を受ける代わりにひとりで初めて流山線という小さな電車に乗りました。
初めて改札機のない駅に降りて、初めて河川敷に行き、そこから初めて隣の県を眺めました。

いまでもこの一連の流れに強く心を打たれた感覚を思い出します。

新鮮な体験は制作への糧となるので、自分が正しいと思える行動ならやってみることです。もちろん頻繁にやっていては自分を甘やかし逃げとなってしまうので、コントロールすることが大切。

受験生であること、人であることのバランスをうまくとって頑張ってください。